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あぁ、食べれば食べるほど味なんてわからない...食品企画のフードメモ

読書メモー『ガウディの伝言』

サクラダ・ファミリアのファサードを任された彫刻家、いや石工の外尾悦郎氏が書いたガウディやその建築、外尾氏の体験を通じてサクラダ・ファミリアにいて教えてくれる本。

そう、ネスカフェのCMなどで知った人も多いのでは?

日本から14-16時間ほど搭乗する機中での時間潰しは必需品。「アルハンブラ物語」と一緒に持ってあがりました。予習にバッチリの本です。

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「一生完成しない建造物サクラダ・ファミリア」なんて、大げさなことを言う友人もいましたが、その表現はさておき、130年ほども建築をし続けちゃってる圧倒的な教会。銅細工職人の息子として、生まれ育ったアント二・ガウディ。そんな彼の建築的な哲学やサクラダ・ファミリアに受け継がれる精神。内戦で設計図を喪失したが、今はなお建設を続けられる所以がわかります。


ガウディが亡くなった後も、工事を受け継いだ設計士や石工たちのモジュールからの自分たちの仕事を考察、解釈し、具現化する。新しい物を作る精神と考古学観点が、交差する途方も無いロマンの塊の建築物ですね。

スペインへ向かう機中のお供にぜひ。


読書メモー『人口18万の街がなぜ美食世界一になれたのか』

世界中の美食家を呼び寄せる、スペインの北部バスク地方サン・セバスチャン(Donostia)の食文化について触れた本。


Amazonのお勧めに何度も何度もアップされるので、気になる心を払拭できず、ポチっと。 著者の高城剛氏といえば、ハイパーメディアクリエイターのあの方。ふわっとした肩書きに、本の内容は期待せずに読み始めたのは実に恥ずかしい… 


バスク地方のこの街で賞賛されているこの美食ブームメントとは、それを生み出す土壌となる文化やきっかけなど丁寧に説明されている。


第1章「世界一の料理となったヌエバ・コッシーナ」では、煮る・蒸す・焼くに加わる分子料理にて起こる料理イノベーション。世界でも指折りのシェフの出現やレストラン「エル・ブリ」の貢献。第2章「サン・セバスチャンの食文化」では、民族文化学的なバスク人の家庭につていの価値観や女人禁制の「美食倶楽部」の存在など、文化的な下地について言及している。第3章では「料理を知的財産にする」では、この地方で誕生した料理のアカデミア「バスク・クリナリー・センター」の存在。大学、研究所によるこれからの地域の食文化への関わり方。第4章では「サン・セバスチャンの成功から日本が学ぶべきこと」を述べている。ストーフードや在来種の保護など、保護や保全、懐古主義的なイタリアの名前で語られそうな食の運動とは別の哲学を持った前衛的な食の動きが心地よい。


この本を読んでから半年後、縁あってスペインへ旅行する。残念ながらバスク地方には足を運ぶことができなかった。


カタルーニャ地方やアンダルシアに合計10日間滞在し、全て晴れ。雨が多いバスク地方は、スペイン旅行のイメージからは一線を画すのはよくわかる。そう太陽やアート、情熱、海や山のイメージ。快晴で最高のバカンスをしながらカタルーニャの平凡な野菜をかじりると…同じフィールドで戦うと見劣りしてしまう地方であるが「グリーンツーリズム」と名を打って、雨が恵む豊かさはバスク地方の特色を大いに表現しているよう感じた。


日本の、奥田政行氏が著書の地方再生のレシピ ~食から始まる日本の豊かさ再発見~を思い出されるのだが、旅行や食が好きな人だけでなく、まちづくり系の興味の人でも楽しめる。


読書メモ-『ビジネスマンのための「行動観察」入門』

前回取り上げた村田智明さんの本と当合わせて読み始めたリサーチ・アイディア系の本。

マーケティングにおいて、インサイトと言われ顧客心理の深層心理の大切さをプレゼンする本は沢山が出回っております。この本のテーマとなる「行動観察」も、その手法の一つ。アンケートやインタビューで知り得る表層的なユーザー情報ではなく、より深く、よりパーソナルに共感していこうという「観察」、「分析」、「提案」のステージで経験した話を説明している。商品開発やリサーチ、マーケといった人でなくても、営業や販売など顧客に接する立場の方なら、なかなか楽しめるのではないかと思う。

著者である松波晴人さんは、行動観察による調査やコンサルタントをおこなうオージス総研 行動観察リフレーム本部大阪ガス所長を勤められている人。

「1章 行動観察とは何か?」「2章 これが行動観察だ」「3章 行動観察とは科学である」の3部で構成されているうち、「2章 これが行動観察だ」では9件の実際の事例が紹介されれいる。体系化した概念や手法の説明ではなく、実体験を通じて「行動観察」を伝えようとしている。例えば、「優秀な営業マンとは何か?」営業チームに一ヶ月程潜伏し、優秀と一般的な営業マンの日常を観察し分析する事例。

どの事例も共通していたのは、被験者から高度な情報をインプットをするため人間関係を随分丁寧に築く姿勢が随所に語られていた。この点は、定量的、もしくは定性的な他のリサーチ手法ではバイアスを気にして避けがちな接点の取り方であるが、この行動観察の一つの重要なポイントだろう。

「ワーキングマザーの家事における実態調査」や「銭湯での顧客行動調査」興味深い調査ばかり。しかし、努力の末得たインプットもアウトプットも、本を開いて活字にしてみると「当たり前」に感じることばかりで平凡にも映る。本中の依頼者のコメントを参照すると「(調査の)結果を見た最初の印象は、当たり前すぎる、ということでした。でも、当たり前のことにこれだけ気づいてないんだなと思いました。」とある。何らかの施策となる前のピアな情報の状態では、いささか平凡と冷めた目となってしまうのは私だけではないだろう。

しかし、「こういったちょっとした情報と理解が、生死をわけるよね」と。カラフルな本を開いて目から鱗のアイディアに出会い、得をした気分になるのもいいいが、この本の事例を読んで目の前に事実を追求するマインドをリフレッシュさせる。そんな初心を思い出すのも重要だなと思った。

読書メモ-『問題解決に効く「行為のデザイン思考法」』

マイクロソフト社のXboxオムロンの商品デザインを手がけた村田智明さんの本。

様々な想像力を基にユーザーの商品体験をデザインする方法を説く本であり、12段階におよぶワークシップの手順も紹介されている実践的でもあった。 「美やオリジナリティの追求をしていたらたどり着けなかった」と語る。

筆者はデザインに対して、特にユーザー体験を「想像」することに重きをおいており、 積極的な机上の空論を推薦している。

観察やヒアリングなどのリサーチも一つの手段としながらも、 実際にユーザーに採用される商品やサービスを生み出すために「想像力」が不可欠としている。多様な「ステークホルダ」からのアイディア調達や、行為の「バグ」や「エフェクト」の発見、ロープレなどユーザー行為を効果的に商品開発や改良へのイマジネーションとしての導き方を提案している。

デザイナーのみならず、営業やマーケ、カスタマーサービスなどユーザー体験のデザインに関わり方が見えてくる内容。

読書メモ-「地方創生の切り札 DMOとDMCの作り方」

仕事の関係DMOを知りたくて手に取った本。本というよりDiscover Japanが出版しているだけあって、そのサイズ。

 

内容は5つのチャプターに分かれていて、「DMO・DMCとは何か」「その背景」「DMO/DMCの構造」「日本の現場での注意点」「事例」といったところ。

 

DMOは、地域(destination)のmarketingとmanagementを行う組織であり、これまで観光分野が苦手だったビジネスの視点で資源をマネタイズ化させる組織と言ってしまえばいいのか。関わるステークホルダーが、同じ方向に合意形成でき、地域が一枚岩で向かう事が成功の鍵だと強調されていた。マーケだけではどの地域も均一化しがちになってしまう為、0から1を発掘する意識をと、イノベーション的なスタンスも大事だろう。

 

事例として広島県尾道市宮城県気仙沼市大分県日田市のDMO/DMCも取り上げられている。終始、図をうまく使いDMO/DMCが提供するバリュー構造などの説明に使われており教科書的な本だった。

尾道の事例では4年で100人以上の雇用創出は、驚き。バリュークリエイター佐藤真一氏の監修だけあり、事例内容は地域へクリエイター加わった成功事例が多くピックアップされています。

 

D(どうせやるなら) M(もっと)O(おもしろく)

 

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