Food X

あぁ、食べれば食べるほど味なんてわからない...食品企画のフードメモ

読書メモー『スッキリ中国論』と『中国人裕福層はなぜ「日本の老舗」が好きなのか』

有意義な読書とは、手に取った本に書かれていた内容だけでなく いかにそこにある文章をきっかけに自分自身で考える事ができたのか。 だとも最近になってようやく気づくようになった... 

現在関わっているインバウンド対応での仕事から このタイトルの本2冊を手に取ったのだが、読むのにいいタイミングというやつだったのか? 気づきは多かった。

とはいえ Amazonでベストセラーとのタグが付いていたが レビューでは内容に賛否がされていた。そのため、購入には多少躊躇はあった。 最終的には上に述べたように、満足のいく読書ができた訳だが 読み始めはあまり「失敗したな」なんて、思いながらページをめくっていた。

サブタイトルにもなる「スジの日本、量の中国」。 「スジ」と「量」という定義で両国民性の特徴を説明しているのだが 「スジ」と「量」というあまり綺麗な対義になっていない表現にも違和感を覚えていた。 理屈の切れ味の悪さを感じていた。

本中では、二つの異なる国民の思考内容を説明するに事例をいくつもあげているのだが、 どちらも解釈に都合の良い日本人、中国人像が登場し、強引さは否めない。

ところがページをめくり続けると、 その周辺の理屈でつまづいてる自分自身の思考こそが、 筆者が述べている「日本人」なんだなと、ふと勘付くと 一気に本へ飲み込まれていった。

自尊心が強く「現実的な影響力の強さ」を重きのあるのが中国人だと、著書では説明されている。 「文化水平」「小農意識」など、その根っこにある中国の文化や歴史的な影響も知る事が出来る本である。 そのバックボーンを基に、訪日観光やデジタル化の近況も説明されている。

また、 『中国人裕福層はなぜ「日本の老舗」が好きなのか』では より一層具体的な内容を通じて、インバウンドやWeChatなどを始めとしたデジタル化する中国人とその心模様が紹介されていた。

私のように中国人インバウンドに関わる人には、実践的な本である。 「体験温度的日本」

「爆買い」からシフトし始めた中国人旅行者。 「自らの生活に日本を取り入れたい」といった動機への変化については 両本ともに述べている。中国人が日本に来る本質なのかもしれない。

大きく変わり始めた中国という近くな国。以前より、その存在が好意的なった。 とは陳腐な感想だが、その通りだと思う。

wavanalytics.hatenablog.com

wavanalytics.hatenablog.com