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あぁ、食べれば食べるほど味なんてわからない...食品企画のフードメモ

読書メモー『売上を、減らそう。佰食屋』

未知の知識に触れる、それも読書のだいご味。 一方で、言い訳がましいが自分自身に発想の種を持ちながら 到底その方向に伸ばすことはなかったアイディアに触れ刺激をされる。それも中々いい。

話は京都にある「佰食屋」というローストビーフ丼を一日100食を提供するお店。 ビジネスモデルへの思いをエピソードを踏まえて語る、読みやすい本だった。

特に印象に残った点は

・このモデルでいくら売り上げられるのか、自分たちがいくら欲しいのか そしてこの事業で達成したいことが明朗な経営。
100食屋というからに、それ以上売らないし、働かせない。 兎にも角にも、売上が上がるならいくらでもあげたいという漠然とした目標の経営層が 従業員の賃金も設備投資も慣習的に配分だしているだけのゾンビが多い中 面白い発想だと思った。

・欲しい従業員の程度を知る
俗にいう「意識の高い」を求めるのではなく、日々同じことの繰り返しでも 丁寧に仕事をして定時に帰宅することそれを求めてる人がいいという。 事業者のコピペのような社員理想像として「自発的に行動する」「意識が高い」「自分でアイディアを出せる」 など望みを耳にするが、実際は「意識の高い」人材をマネージャーが発揮できずに どちらも活かされない散々な現場は少なくないと思う。

その点、お断りしてまで後者の人材を採用するというのは潔い。 目標設定も、「売上げ額」ではなくて「売上個数」というのも面白い。

働き方改革など、経営を取り囲む環境が変わる中 こういった発想あるんだぁと肩の力を落として読んでみて欲しい本でした。

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